体・健康豆知識
2025年3月16日 日曜日
検脈について
脈診で主に確認するのは、不整脈です。脈が飛ぶとか踊るといった感覚。心房細動を疑い、血栓(血の塊)ができやすく、血栓が脳に運ばれると脳梗塞の可能性あり、発生のリスクは健常者の5倍となります。ACジャパンのCMでの「なかやま検脈んです!」という啓発活動は多くの方の知られるところだと思います。簡単な健康習慣ですのでいかがでしょうか。大なり小なり、脳梗塞を患った患者さんは当院でも多く、知覚麻痺の後遺障害を残されているものですから
2025年3月13日 木曜日
疲労回復のセルフケア
疲労は万病のもと。セルフケアができるといいですね。首には神経が集中しています。タオル牽引を推奨。後頭部に細長く畳んだタオルをあてて、引っ張りながら首を動かします。丁寧にケアをすると自律神経が整います。又、漸進的筋弛緩法。難しい動作ではなく、仰向けになり、両手を10秒固く握った後、一気に力を抜く。ゆっくりとその動作の繰り返し。足の指、ふくらはぎ、太ももと末端から順に部位を変えていくと更に良いでしょう。食事では、豚肉のビタミンB1。シジミのオルニチン。イカやタコのタウリン。頑張って疲れちゃっているあなたへ、岡崎整骨院から
2025年2月21日 金曜日
更年期障害について
女性の平均閉経年齢は50才で、その前後に更年期症状が出る事が多く、60才を超えていれば、別の原因疾患を疑います。自律神経失調症状、精神神経症状、月経異常が主な症状です。ほてり、めまい、動悸、不眠、イライラ、うつ症状と多岐にわたります。なので、別の原因疾患の甲状腺機能異常(バセドー病、橋本病)、又、うつ病も視野に。そして、肩こりや、骨密度が下がる事により、腰背部痛も起こります。治療法は女性ホルモンの投与(内服や貼付)、婦人科の漢方の服薬です。悩まれている患者さんも多くいらっしゃいますが、2年から5年で症状は落ち着き、ずっと続くものではないとお伝えしています。当院では、スーパーライザーの星状神経節照射(喉元)で対応します。男性の更年期障害もあって、然るべくです
2025年2月10日 月曜日
ポリファーマシー
ポリファーマシーとは、多くの薬の併用が患者に害を及ぼしている状態の事を指します。例えば、膝が痛くなり整形外科へ→処方された痛み止め薬を服用→薬の影響で血圧が下がる→内科を受診し処方された降圧剤を服用→起立性低血圧となり、めまいやふらつきが起きる→耳鼻科でめまいやふらつきを抑える薬を処方される。といった悪循環です。処方による負の連鎖を「処方カスケード」と呼び、薬物起因性老年症候群の可能性が高まります。マイナンバー保険証に「お薬手帳」がリンクされるのは有効です。相談しやすい立ち位置である薬剤師、かかりつけを持つことは大きなメリットですね。自分は隣のウェルシア西佐津間店で、市販薬を買うだけですが、鎮痛薬について、質問を心掛けています。ロキソニンとかバファリンとかイブとかカロナールとかタイレノールとか、、NSAIDSとアセトアミノフェンの違いは把握しました
2025年2月6日 木曜日
遺伝子検査について
最新の遺伝子研究は患者と非患者のゲノム解析により異なる遺伝子の特徴を見極め、予防や治療の標的を精査するものとなります。しかし、単一遺伝子疾患というのは稀で、複合的に考えねばならず、検査結果は慎重に受け止めるものと専門家は警鐘を鳴らしています。ゲノム研究の技術の進歩は目覚ましく、あたかも、個の未来予想図が描かれていて、運命も決定付けられているよう。しかし、人生は複雑で厄介で、巷に溢れかえる様々な医療情報でさえ、占いのバイアスがかかっているように思う自分がいます。日々、患者さんの健康寿命に携わり、月々、日々に想うこと。非力で、微力な自分をいつも痛感しながらも、愚直に精一杯、一所懸命に地域医療に邁進していこうと思います。自分、不器用ですから
2025年2月3日 月曜日
睡眠の謎
脳を持つ生物は、外敵に気付きにくくなる睡眠、意識のオフライン化を、なぜ毎日行うのか、眠気の実態とは、根源的な所は謎だそうです。脳の覚醒を保つ「オレキシン」という物質を発見した筑波大学の柳沢正史教授(ノーベル賞級の成果)は語ります。睡眠は日中の記憶を整理するだけでなく、体で覚える「技能記憶」「マッスルメモリー」も定着、しっかり眠ると洞察力もアップするそうです。日中に突然眠気に襲われる居眠り病といわれる「ナルコプレシー」もオレキシンの消失によるものとか、不眠の60%は睡眠誤認で、実は中途覚醒はあるもの良質の睡眠は十分に取れているとか、週末の寝だめは時差ボケを生むとか、研究成果を発表しています。「寄生獣」というマンガでミギーが突然眠気に襲われる設定は深いな~と思ったりもしました。さて、春節は立春、暦の上では、いまから、ここからです。今、朝5時、目覚まし時計なしで、勝手に起きます。初老の自分が朝型になっているもの、自然なことのよう
2025年1月30日 木曜日
夢を見るということ
私たちの脳は、日々、五感で得た情報を記憶しています。就寝中に整理整頓、分別作業が行われ、記憶のかけらがランダムにつなぎ合わされて、映像化されたのが夢の正体です。悩みや不安を抱えていると、「悪い夢」を見やすい傾向にありますが、葛藤を抱えて辛い気持ちになりますが、プレッシャーや不安といった感情を整理し、問題を好転させようと頑張っている「しるし」と捉えることもできます。しかし、忘れたいのに忘れられない恐怖により、途中で起きてしまうのは「悪夢」。繰り返し登場するのは、トラウマ(心的外傷)が関係していますので、区別が必要です。悪夢の筋書きをハッピーエンドに書き変える認知行動療法があり、夢であると自覚しながら夢を見る「明晰夢」ができると良いといわれます。又、「金縛り」について。体が疲れすぎ、かつ脳が興奮していると、入眠直後、頭は覚醒しているのに、筋肉が弛緩して急速に力が抜けていくと、体がマヒした状態になって動けなくなる入眠時幻覚で、「心霊現象」ではないようです。結論、睡眠環境を整えて、アロマテラピーなども活用し、一旦、悩みを棚上げして、「いい夢」見ましょう
2025年1月27日 月曜日
いびきについて
鼻から喉までの空気の通り道を「上気道」と言います。上気道が狭まるその摩擦音がいびきです。睡眠時無呼吸症候群の方は危ないいびきをされますね。横向き寝により気道を確保されると良いでしょう。上になる脚を前に出すとニュートラルポジションになり楽かも。又、飲酒によりいびきが大きくなるのは、アルコールにより筋肉が緩み、気道が狭くなることで起こります。舌筋の強化です。舌も鍛えられます。「あいうえお体操」「パタカラ体操」など健口体操が普及され、健康寿命に一役かっています。これから「就寝」についてのトピックを連投します
2025年1月22日 水曜日
痛風の誤解
最近の研究によって、昔の常識が、どんどん覆されています。痛風のプリン体由来の発症は10%で、勿論、「肥満」「飲酒」「加齢」は発症リスクを上げますが、遺伝的な体質による影響が強い事が分かりました。アジア圏に圧倒的に多い病気である事も、その裏付けです。尿酸値を7以下に下げる生活習慣、体重管理等は必要ですが、ビタミンCや牛乳の摂取も効果があるようです。話は変わりますが、風邪の予防にビタミンCという定説は否定されています。「常識を疑え」というキャッチーなコピーが溢れかえる今日この頃ですね
2025年1月14日 火曜日
高齢者の腰痛
腰痛の原因の一つに「固有感覚機能」の衰えがあります。筋肉、腱、皮膚、骨膜にはセンサーに当たる「受容器」が張り巡らされています。それが、衰えるとバランス感覚に問題が生じ腰痛を引き起こします。画像検査(X線、CT、MRI)で原因を特定できない一定数の患者に対し、その可能性を示唆します。高齢者に多く、受容器に特定の周波数の振動刺激を与え腰痛が改善する治験を国立長寿医療研究センターが取っており、腰痛に「振動」が有効と報告。当院はルティーナ(低周波、中周波のハイブリット電気治療器)を導入しています。テストの一つとして、「足踏み」。目をつぶって、その場で100回、1メートル以上動いていたらバランス感覚に問題があります。その改善を図るリハビリで腰痛を緩和していきましょう