体・健康豆知識
2025年1月9日 木曜日
お風呂のススメ
「湯治」として古来から親しまれている入浴には「温熱作用」「静水圧作用」「浮力作用」の3つの健康効果が知られています。血行促進、痛みの軽減、睡眠の質の向上、自律神経の調整です。湯温40℃であれば、副交感神経優位となり、食後30分後の入浴が勧められ、90分後の就寝のタイミングが深部体温が下がり、寝つきが良くなります。積極的に取り入れたいものですね。ヒートショックは血圧の乱高下で引き起こされますので、浴室をシャワーでかけ流しておいたり、脱衣所を温めておく必要があります。当院では「オンパー」という超音波浴で手足の治療に活用、効果は実証されています
2024年12月31日 火曜日
冬季うつについて
一般うつと異なり、過眠と過食の症状が出る「冬季うつ」。冬の日照時間が極端に減る北欧やイギリスでは一般的な病のようです。日照時間が短くなり、セロトニン、脳内ホルモンの分泌が減る事が大きな要因です。インスリンやメラトニンの分泌も関係して、体内時計が狂います。「起立性調節障害」、朝起きられない症状も。日本においては、北海道や日本海側の北陸などに多くみられるようです。能登半島地震から丸1年、心配されます。光療法といい、1万ルクスの照射器を活用したりするのですが、太陽光は数万ルクス、日光浴を心がけたいものです。大晦日いかがお過ごしでしょうか。本日、午前中の診療をもって終了。大掃除に入る当院、お正月は3ヶ日は休診。4日(土)から開始致します。今年も多くの患者さんに来院して頂き、多くのの出逢いを有難うございます。来年がお互いにとって、より良き年でありますように、お互いの努力が報われますように
2024年12月17日 火曜日
防寒対策について
人間は生きるために、脳や臓器など体の内部の深部体温(コア体温)を37度前後に保つ必要があります。そのために、体には体温調節機能が備わっています。寒い時には血管が収縮して、皮膚への血流量を制限してコア体温の低下を抑制します。皮膚血管の中でも手足にあるAVA血管(動脈と静脈をつなぐ吻合)が真っ先に強く収縮するために、寒さは手足に現れ、痛く感じる所以です。又、胴体に比べて、手は20倍、足は70倍も熱を放散しやすいといわれます。手袋、靴下、ホッカイロ必要ですね。重ね着をすることにより、衣服の間に空気層が生まれ、保温効果が増します。しかし、4枚まで。5枚以上だと空気層が潰れて、効果が下がるようです。ダウンなどのもこもこ、ふあふあが寒さをしのげるわけですね。温かい空気は上昇して、首元から逃げてしまうので、マフラー、ネックウォーマーも非常に大切です。冬型の気圧配置が続き、寒さが身に染みます。コア体温をぽかぽかに。温かいスープ~あったかいんだからぁ
2024年12月3日 火曜日
最新のスポーツ科学
「乳酸は筋肉のエネルギー源でもある」「軽い重さでゆっくり筋トレすると筋肉量が増える」「鉄は朝に摂ると良い」等、運動科学の知識は日々アップデートされています。昔は1日休むと取り戻すのに3日かかると言われ、日本人の国民性でしょうか、「休む=楽をする」というイメージの為、オーバーワーク。トレーニンの効果は、その最中ではなく、休んでいる時に発揮され、強くなるのでレストは必要です。筋トレにプロテインは必要ですが、筋肉の分解・合成は常に起きているのでタンパク質の摂取は3食満遍なく。乳酸は筋肉(遅筋)のエネルギー源として利用されるので激しい運動後にゆっくり体を動かしてクールダウン。過去に成功した練習法・指導法であっても人が変われば効果が変わる。これまでに成功者がいる一方、好きな競技で始めたのに、リタイアやスランプに陥る選手は後を絶たない。今までの常識を疑い、変えるべき点は勇気を持って変えていく姿勢、これはどの界隈でも必要なんだろうと思うのです
2024年11月18日 月曜日
疲れ目について
スマホ老眼やドライアイ、目を酷使することの多い現代社会、ブルーライトは網膜まで届く為、目の奥が痛くなったり、頭痛や肩こりを引き起こします。完全まばたきをオススメ。まばたきは「見た情報の整理」をしていると言われます。映画を見たり、会話をしたり、情報の切れ目でまばたきをしてるという報告があります。脳が情報の流れに区切りを付けて、内容を整理しているとの事。意識して、完全に2秒、まぶたを下ろし、指で左右に優しく往復させてマッサージ。集中力キープに一役です。遠くと近くを交互に見て、ピント調節機能を整えたりと、コロナ以降の新しい生活様式、実は、社会は気づかぬように変化していて、対応を余儀なくされています。変化に順応していくことが進化で生き残るための術であるのであれば、、、、、チーズは何処へ行った?
2024年11月3日 日曜日
飲酒の件
以前、体・健康豆知識ブログにて、酒は百薬の長として、病気のリスクはJカーブを描くと投稿しましたが、飲酒のリスクは少量でも上がるとの研究報告が、、、。高血圧、脳梗塞、胃がん、食道がん、大腸がん。男性は前立腺がん、女性は乳がんと発症リスクは比例。大手メーカーでも今後、アルコール度数8%以上の「ストロング系」酎ハイの新商品発売は控える方針を表明したとか。「スマドリ」もそうですね。煙草に続き、お酒にもメス。昭和の「寛容さ」が遠い昔のように感じます。長渕剛の「純恋歌」、、、煙草を吸うなとか酒を飲むなとか私の勝手じゃないの~♪
2024年10月30日 水曜日
めまいについて
ぐるぐる回るようなめまいは症状がはっきりしているので検査でも平衡感覚を司る内耳に異常が認められ原因が特定されやすいですが、ふあふあとした漫然としためまいがほぼ毎日、3か月以上続く慢性の症状は、以前は原因不明とされていました。立ったり座ったり、複雑な模様やスーパーの陳列棚、スマホのスクロール画面を見たりすると悪化したりと、問診で原因不明と言われると不安になりますし、ふあふあとかぐるぐるとかオノマトペで表現するしかなく。そして、専門家が様々な実験から導き出した原因仮説は、内耳による感覚、視覚、足の筋肉の緊張などで傾きを感じる体性感覚の3つで体のバランスを保ちますが、様々な刺激で、脳が過剰反応をしてめまいが起きている可能性を示唆しました。持続性知覚性姿勢誘発めまい(PPPD)と診断されます。治療法として、新規抗うつ薬による薬物療法やPPPDで倒れてしまうことはほとんどないということを伝え、不安を解消する認知行動療法で7割の患者さんに効果があるそうです。ここでも、調べてみると、人に寄り添う医療が垣間見れました
2024年10月23日 水曜日
骨盤底筋について
出産、便秘、体重増加などで骨盤底筋に負荷がかかり、損傷すると、骨盤臓器脱の発症の恐れを生じます。膣から膀胱、直腸、子宮などが脱出。腹部に違和感と尿漏れなどの症状、女性の1割に発症という報告も。メッシュのシートを挿入する腹腔鏡手術が根治療法ですが、骨盤底筋体操、サポート下着の励行がされます。骨盤底筋体操はおしりをキュッと締める動作なのですが、ヒップリフトの筋トレで骨盤底筋群に意識をおいて行うのがいいようです。#筋トレ@メニューブログ参照
2024年10月19日 土曜日
腎臓病について
慢性腎臓病は全国で1330万人。20歳以上の8人に1人です。高齢化や肥満の増加により、増え続けて「新たな国民病」と呼ばれています。人工透析を受けている方も30万人いて、週3回4時間の拘束を余儀なくされ、著しくQOLが下がります。貧血、むくみ、息切れ、夜間尿、倦怠感と体の不調が現れますが、腎機能の低下は尿検査で発見できます。肥満、高血圧、糖尿病、タンパク質の過剰摂取、遺伝、加齢などの要因で発症、いつでも誰にでもリスク。食生活、、健康リテラシーを高めていかんとです
2024年10月15日 火曜日
メニエール病について
めまいが起こる代表的な疾患「メニエール病」。①難聴②耳鳴り③めまいが繰り返し発症し、数時間で治まりますが、一日に2回以上、発症すればメニエール病と診断されます。耳の奥(内耳)にリンパ液が「水ぶくれ」のように溜まったことで発症しますが、多くはストレスが要因で、30~50代の働き盛りに多く低気圧の時に比較的多いようです。水分の摂取量を増やしたり、有酸素運動などの生活指導がされますが、利尿剤などの薬物療法もあります。目がぐるぐる回る突然激しい回転性めまいが起こると、不安になりますね。以前は治りにくい病と言われましたが、近年では治癒する可能性が高くなりました。難聴は低音から聞こえなくなるという、「老人性難聴」の高音から聞こえずらいのとは逆というのも、特徴です。頭痛によるめまいを訴える患者さんも来院される中、鑑別診断していきます